遺産相続相談窓口 HOME > 相続の用語解説 > 保証人

保証人

1.保証人とは

 

遺産相続をするとき、亡くなった被相続人が「保証人」になっていなかったか、慎重に調べる必要があります。

保証人とは、人の借金などの支払いを担保する義務を負った人のことです。

わかりやすく言うと、他人の借金の保証人になると、借りた本人が返済しなくなったとき、保証人が代わりに返済しなければならない、ということです。

保証人には、単なる保証人と連帯保証人があり、連帯保証人の場合には通常保証人よりも義務が重くなります。たとえば、債権者が保証人に請求をしてきたとき、単なる保証人であれば「先に本人に支払い請求してほしい」と言って支払いを拒むことができますが、連帯保証人の場合、こういった抗弁をすることができず、支払いに応じないといけません。

日本では、多くのケースで連帯保証人の制度が利用されています。

そこで、被相続人が保証人になっていたら、イコール連帯保証人になっている可能性が高いとも言えます。

 

 

2.保証人の地位は相続される

 

それでは、被相続人が保証人になっていたとき、保証人の地位も相続されてしまうのでしょうか?

答えはYESです。

たとえば、親が亡くなったとき、親が友人の借金を保証していたら、子どもは自動的に父親の友人の保証人になってしまうのです。しかも、それが連帯保証人なら、「先に本人に請求をしてほしい」などと言うこともできず、債権者が支払い請求をしてきたら、全額の支払いに応じないといけません。

父親は、借金した本人と友人関係にあったかもしれませんが、子どもにとっては見も知らない人であることが普通です。そんなときでも、子どもはまったくの他人のために支払をしなければならないのですから、大変な不利益があります。

 

 

3.相続人の保証人の責任限度は?

 

相続人が保証人の地位を相続してしまったとき、責任の限度はどこまで及ぶのでしょうか?たとえば、「相続した保証人なのだから、同じく相続をした遺産の範囲で支払いをすれば済むのか?」などと考えることもあります。

しかし、保証人の義務は、遺産の範囲にとどまりません。遺産で全額の借金返済ができない場合には、保証人が自分の資産をもって支払をしなければならないのです。

たとえば父親が友人の借金を保証していて子どもが相続したとき、友人が借金を支払わなくなったら、子どもは自分の財産をはたいてでも返済しなければなりません。子どもの自宅が売り払われることもありますし、子どもにも財産がなければ、子どもは父親の保証債務のために「自己破産」しなければならない可能性もあります。

このようなことは、誰もが避けたいことでしょう。

 

 

4.保証人の地位を相続したくない場合

 

保証人の地位を相続すると、大変な不利益が及ぶおそれがありますが、相続しない方法はあるのでしょうか?

この場合、「相続放棄」という方法を利用することができます。

相続放棄とは、一切の相続をしない方法です。プラスの財産も相続できなくなりますが、借金や保証人の地位なども相続せずに済みます。

相続放棄をするためには、家庭裁判所において、「相続放棄の申述」という手続きを行う必要がありますし、3ヶ月の期間制限もあるので、早めに対処しなければなりません。

ただ、相続放棄するとプラスの資産も受け取れなくなることが問題です。保証人の場合、本人の借入とは異なり、借金している主債務者が支払をしてくれさえすれば、保証人に迷惑はかからないのですから、将来の借金滞納を心配して相続放棄をしてしまうと、損をしてしまうおそれがあります。

自分ではどのように判断して良いかわからない場合には、一度弁護士などの専門家に相談をしてアドバイスをもらうことをおすすめします。

相続の用語解説 一覧へ戻る
掲載をご検討の専門家の方へ