相続税の節税目的で不動産投資は危険?リスクを最小限に抑える選び方

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相続税の節税目的で不動産投資は危険?リスクを最小限に抑える選び方

2018.02.5

カテゴリ : 相続税 / 贈与税

相続税の節税目的で不動産投資は危険?リスクを最小限に抑える選び方

相続税の増税に伴い、節税対策の一つとして不動産投資に注目が集まっています。

 

なかでもタワーマンションの購入は高い節税効果が期待できるとされていますが、なぜタワーマンションの購入が節税(「タワマン節税」といいます)につながるのでしょうか。

 

またタワマン節税にリスクはないのでしょうか。

 

今回は、タワマン節税の仕組みを説明するとともに、今年度から始まるタワマン節税への規制強化と、これまで節税が否認されたタワマン節税の具体例を挙げながら、不動産投資において注意すべき点について解説します。

 

1.不動産投資がなぜ相続税の節税になるのか

不動産投資が相続税の節税対策として有効であることを述べる前に、まずは相続税の計算方法についてご説明します。

 

(1)相続税の算出方法 

相続税は、相続財産の総額から基礎控除額である3000万円+法定相続人の数×600万円を差し引いた金額に相続税率を掛けることで算出されます。

 

法定相続人が妻と子ども2人の場合は

3000万円+3人×600万円=4800万円までが基礎控除額となります。

つまり、相続財産の総額が4800万円以下でしたら、相続税はかからないことになります。

 

では、具体例を挙げて、相続税を計算していくことにしましょう。

 

具体例 Aさんが死亡し、妻Bさん、子どもCさんとDさんが相続人となる場合、相続税はいくらになるでしょうか。

 

Aさんの相続財産

財産

金額

備考

現金・預貯金

1億円

 

マンション(自宅)

6000万円

 

死亡保険金

8000万円

生命保険金は、500万円×法定相続人の数まで非課税となります。Aさんの相続の場合は500万円×3人=1500万円まで非課税となりますので、相続税を計算する際、8000万円から1500万円を控除した6500万円を相続財産として加算することになります。

借金

500万円

 

 

①相続財産の総額を計算します。

Aさん家の相続財産は1億円+6000万円+6500万円-500万円=2億2000万円となります。

 

②相続財産の総額から基礎控除額を引きます。

相続税の課税対象となる金額(課税遺産総額といいます)は下記の数式によって算出されます。

 

相続財産の総額 - 基礎控除額(3000万円+(法定相続人の数×600万円))=課税遺産総額

 

Aさん家の課税遺産総額は

2億2000万円-(3000万円+3人×600万円)=1億7200万円となります。

 

③各相続人の相続税を計算します。

課税遺産総額を各相続人が法定相続分に応じて取得したと仮定して、各自の相続分を計算します。

 

法定相続分:配偶者と子が相続人の場合、配偶者の法定相続分は1/2、子の法定相続分は1/2ずつとなります。

子が複数いる場合は、1/2を子の数で按分することになります。

 

Aさん家の場合は、妻Bさんの法定相続分は1/2、子Cさんの法定相続分は1/4、子Dさんの法定相続分は1/4となります。

 

各自の相続分は

妻Bさんが1億7200万円×1/2=8600万円

子Cさんが1億7200万円×1/4=4300万円

子Dさんが1億7200万円×1/4=4300万円になります。

 

上記で得られた金額を相続税の速算表に当てはめて、各自の相続税を計算します。

 

相続税の速算表

各自が相続する金額

税率

控除額

1000万円以下

10%

なし

1000万円以上〜3000万円

15%

50万円

3000万円以上〜5000万円

20%

200万円

5000万円以上〜1億円

25%

700万円

1億円以上〜2億円

30%

1700万円

2億円以上〜3億円

40%

2700万円

3億円以上〜6億円

45%

4200万円

6億円以上

50%

7200万円

 

妻Bさんの相続税は、8600万円×25%-700万円=1450万円

子Cさんの相続税は、4300万円×20%-200万円=660万円

子Dさんの相続税は、4300万円×20%-200万円=660万円となります。

 

④相続税の総額を計算します。

各相続人の相続税を合算して、相続税の総額を計算します。

 

Aさん家の相続税の総額は、

1450万円+660万円+660万円=2770万円となります。

 

⑤実際に相続した割合に応じて各相続人の納付額を計算します。

実際に相続した割合が、妻Bさんが遺産の40%、子CさんとDさんがそれぞれ遺産の30%だった場合は

 

妻Bさんの相続税は 2770万×40%=1108万円

子Cさんの相続税は 2770万円×30%=810万円

子Dさんの相続税は 2770万円×30%=810万円となります。

 

⑥控除の適用が受けられる場合は、その分を差し引いて納付額を決定します。

 

主な控除

配偶者控除

被相続人の配偶者は、法定相続分または1億6000万円のどちらか大きい方の額まで相続税が控除されます。

未成年者控除

相続人が未成年者の場合は、10万円×(相続時から20歳になるまでの年数)が控除されます。

障害者控除

一般障害者:10万円×(相続時から85歳になるまでの年数)が控除されます。

特別障碍者:20万円×(相続時から85歳になるまでの年数)が控除されます。

 

Aさん家では

妻Bさんが配偶者控除により、相続税の納付額は0円となります。

子Dさんは18歳なので、納付額は、810万円-(10万円×2年)=790万円となります。

子Cさんは成人していますので、控除の適用はなく、810万円を納付する必要があります。

 

(2)不動産の相続税の評価額

では、土地や建物の金額はどうやって計算されるのでしょうか。

土地の評価は、市街地であれば、路線価方式、市街地以外であれば、倍率方式で計算されます。

一方、建物の場合は、固定資産税評価額がそのまま評価額となります。

 

土地の評価

市街地にある土地

路線価方式

市街地以外にある土地

倍率方式

建物の評価

固定資産税評価額

 

路線価方式:路線価とは、その土地が面している土地につけられた評価額のことです。

当該土地の路線価がいくらになるかは、国税庁のホームページで調べることができます。

 

実際に相続税の評価額を計算する場合は、路線価の評価額に土地の面積を乗じて計算します。

土地の形状が複雑な場合等は、補正率を掛けることによって調整します。

 

倍率方式:市街地以外の土地には、路線価が定められていないため、倍率方式によって土地の評価額を計算することになります。

倍率方式は下記で算出します。

 

固定資産税評価額×倍率 

 

固定資産税評価額は、市区町村から年に4回届く、固定資産税納税通知書で確認することができます。

 

倍率についても、国税庁のホームページで調べることができます。

 

(3)建物の評価額と節税のしくみ

建物の評価額は、前述した通り、固定資産税評価額によって決定されます。

 

この固定資産税評価額は、標準的な建築費用の60%~70%程度となっているため、例えば1億円で建物を購入すれば、相続税の評価額は6000万円程度となるので、4000万円も評価額を下げることができます。

 

つまり、単に建物を購入するだけでも4割程度、評価額を下げることになるわけです。

さらに、購入した建物を賃貸すれば、大幅に評価額を下げることが期待できるとされています。

 

建物を賃貸すると、借家権により建物所有者の使用が制限されることから、相続税の評価額も借家権の割合だけ低くなります。

これを「借家割合」といい、全国一律で30%と定められています。

 

賃貸された建物(貸家)の評価額は下記の数式で算出されます。

 

貸家(建物) = 建物の固定資産税評価額 × (1-借家権割合)

 

つまり1億円の建物が賃貸されれば6000万円× (1-0.3)=4200万円となり、5800万円も評価が下がります

 

節税対策

相続税の評価額

節税効果

1億円の建物を購入した場合

時価の6割程度の固定資産税評価額で建物が評価されます

現金・預貯金で所持するより4000万円も低く評価されます。

 

1億円の建物を購入し、それを賃貸した場合

時価の6割程度の固定資産税評価額で建物が評価され、さらに借地権の割合(30%)分、低く評価されます

現金・預貯金で所持するより5800万円も低く評価されます。

 

Aさん家に置き換えて考えてみましょう。

 

①Aさんが生前、1億円の現金・預貯金で建物を購入していた場合

Aさん家の相続財産は6000万円+6000万円+6500万円-500万円=1億8000万円となり、基礎控除額4800万円を差し引いた1億3200万円が課税遺産総額となります。

 

相続税の総額は

妻Bさん:(1億3200万円×1/2)×25%-700万円=950万円

子Cさん:(1億3200万円×1/4)×20%-200万円=460万円

子Dさん:(1億3200万円×1/4)×20%-200万円=460万円

950万円+460万円+460万円=1870万円となります。

 

実際の相続割合に応じた各自の納付額は

妻Bさん 1870万円×40%=748万円→配偶者控除の適用で非課税

子Cさん 1870万円×30%=561万円

子Dさん 1870万円×30%-(10万円×2年)=541万円となります

 

②さらにAさんが購入した建物を賃貸していた場合

相続財産の総額は

4200万円+6000万円+6500万円-500万円=1億6200万円となり、基礎控除額4800万円を差し引いた1億1400万円が課税遺産総額となります。

 

相続税の総額は

妻Bさん:(1億1400万円×1/2)×25%-700万円=725万円

子Cさん:(1億1400万円×1/4)×15%-50万円=377万5000円

子Dさん:(1億1400万円×1/4)×15%-50万円=377万5000円

 

725万円+377万5000円+377万5000円=1480万円となります。

 

実際の相続割合に応じた各自の納付額は

妻Bさん 1480万円×40%=592万円→配偶者控除の適用で非課税

子Cさん 1480万円×30%=444万円

子Dさん 1480万円×30%-(10万円×2年)=424万円となります

 

 

1億円を現金・預貯金で所持していた場合

1億円で建物を購入した場合

1億円で建物を購入し、その建物を賃貸した場合

実際の相続税納付額

1600万円

1102万円

868万円

 

上記から、現金や預貯金で建物を購入した場合は、3割程度、購入した建物を賃貸した場合は5.5割程度の節税となることがわかります。

 

(5)土地の評価額と節税のしくみ

土地の評価額の算定に用いられる路線価は、時価の8割程度に設定されています。

つまり、現金・預貯金で所持するよりも、土地を購入した方が2割程度、評価額を下げることができるというわけです。

 

また購入した土地に、建物を立てて、その建物を賃貸にだせば、土地自体の評価額をさらに引き下げることができます。

 

①貸家建付地とした場合

土地上の建物が賃貸されている土地のことを貸家建付地といい、更地や自用地に比べ土地の利用が制限されることから、土地の評価額から一定額、割り引かれることになります。

具体的には下記で算出されます。

 

土地の評価額(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

 

借地権割合:地域によって異なりますが、多くの地域で、60〜70%程度とされています。

借家権割合:全国一律で30%です。

賃貸割合:入居率のことです。

 

例えば5000万円で土地を購入(土地の評価は8割の4000万円)し、その土地の上に5000万円でマンション(固定資産税評価額は6割の3000万円)を建てたとします(借地権割合は70%、マンションには10室部屋があり、10室全てが入居中)。

 

土地の評価額は

4000万円(1-70%×30%×100%)=3160万円となり、現金・預貯金で所持するよりも1840万円も低く評価されることになります

また、更地や自用地として保有するよりも評価額を840万円下げることができます。

 

建物の評価額は

3000万円× (1-0.3)=2100万円となり、現金・預貯金で所持するよりも2900万円も評価を下げることができます。

 

また貸家建付地の場合、一定の要件を満たせば「小規模宅地の特例」が適用されるので、面積200㎡までなら土地の評価額が5割も減額されることになります。

 

上記の土地が200㎡とすれば、3160万×5割=1580万円となります。

 

したがって、1億円の現金・預貯金を貸家建付地にすれば、3680万円(土地1580万円、建物2100万円)で評価される可能性があるので、最大で6320万円も評価額を下げることができます

 

このように、現金や預貯金を、不動産の購入(不動産投資)にあてると、大幅な相続税の節税が期待できることになります。

 

2.タワーマンションへの不動産投資の方が、節税効果が高いと聞いたが本当?

不動産の中でもタワーマンションへの不動産投資が、節税効果が高いとされています。

 

相続税の算定に際して、マンションの評価額は、敷地と建物に分けて計算します。

そして敷地の評価額は、路線価×面積×持分割合によって算出されます。

タワーマンションが相続税の節税に有効な理由の一つに、この評価額の計算方法が挙げられます。

 

タワーマンションの場合、中層のマンションに比べ総戸数が多いため、各戸の土地の持分割合が小さくなるため、敷地の評価額を低く抑えることができるのです。

 

相続税の評価額を抑えることができるのは敷地だけに限ったことではありません。

建物自体も他の物件に比べ、かなり低く評価されます。

具体例で見ていきましょう。

 

 

例えば40階建て、総戸数400戸、敷地面積4000㎡のタワーマンションでは、1戸当たりの敷地の持分は4000㎡×1/400=10㎡となります。

 

路線価が1㎡100万円とすると、タワーマンション全体の敷地の評価額は4000㎡×100万円=40億円となりますが、1戸当たりの持分が小さいため1戸あたりの評価額は1000万円まで下がります。

 

これに建物の評価額を加えても3000万円~6000万円程度に抑えることができます。

 

1億円で販売されているタワーマンションであっても、相続税の評価額は3割程度の3000万円とされるケースも多く、市場価格と相続税の評価額との差が大きいことも、タワーマンションが相続税の節税効果が高いといわれるゆえんです。

 

1億円のタワーマンション → 評価額3000万円~6000万円

 

さらに、建物は、同じ面積・間取りであれば、階層に関わらず評価額は同じとなりますが、市場価格は高層階ほど高く設定されています。

 

つまり、同じタワーマンションであっても、高層階の部屋のほうが、市場価格が高い(=資産価値が高い)のにも関わらず、固定資産税評価額は同じサイズの低層階の部屋と全く変わらないということになります。

 

節税対策としてタワーマンションを購入する場合、総戸数の多い大規模タワーマンションであって、資産価値の高い高層階の部屋を購入した方が、相続税の評価額を大幅に下げることができるわけです。

 

また、購入したタワーマンションを賃貸にだせば、賃貸割合(全国一律で30%)だけ、相続税の評価額を減少させることができます。

 

例えば、市場価格1億円のタワーマンションの部屋を賃貸すれば、評価額が3000万円であれば、3000万円× (1-0.3)=2100万円となり、市場価格と評価額の間に7900万円もの差が出ることになります

 

このように、タワーマンションによる相続税の節税(タワマン節税)は、市場価格と評価額とに大きな差が生じることがポイントとなります。

 

タワマン節税のポイント

 

3.2018年以降はタワーマンション節税が規制されるって本当?

 このようにタワーマンションの購入は、節税効果が高いことから、近年、タワーマンションの高層階の部屋を購入するケースが増えています。

 

しかし、その一方で高層階の相続税の引き上げが検討されたり、また行き過ぎた節税が否認されたりするなど、タワマン節税を牽制する動きがでてきています

 

(1)平成29年の税制改正によりタワーマンションの高層階の相続税が増税される?

タワーマンションを利用した相続税の節税は、市場価格と評価額の乖離幅があまりに大きいため、税負担の公平性や平等性を損なう危険があります。

 

そこで、税務署は、タワーマンションの高層階の固定資産税と相続税の引き上げを検討していましたが、平成29年の税制改正の対象となるのは固定資産税だけで、相続税の増税は見送られることになりました。

 

税制改正の内容としては、タワーマンション一棟に課税される固定資産税の総額は変えず、同じ床面積であれば、低層階の固定資産税を安くして、安くなった分を高層階の固定資産税に上乗せするというものです。

 

具体的にはタワーマンションの中階層を基準にして、1階あがるごとに約0.25%増税し、逆に1階下がるごとに約0.25%減税することになります。

 

例えば40階建てのタワーマンションであれば、最上階で5%増税され、1階では5%減税されます。

 

40階の固定資産税が5%増税

 

固定資産税評価額は、建物の評価額となることから、今回の税改正で、少なからずタワマン節税にも影響がでるとされていますが、改正の対象となるのは平成29年以降に建てられた20階建て以上の新築タワーマンションに限定されているため、タワマン節税を抑止するほどの影響はでないのではと予想されています。

 

それどころか、既存のタワーマンションの評価額は従来通りとされているので、今回の改正により逆に既存のタワーマンションであれば高層階ほど、固定資産税が有利な物件として付加価値が上がるとの見方が一部ではされています。

 

(2)行き過ぎた節税は否認される危険性がある

税制改正よりも、タワマン節税で気を付けなければならないのが、行き過ぎた節税行為です。

 

タワーマンションの購入が相続税を回避するためだけの行き過ぎた節税行為とみなされれば、相続税の申告が否認され、時価で評価される危険性があります。

 

実際、タワマン節税が否認されたケースを見てみましょう。

 

入院中の男性が2億9300万円でタワーマンションを購入しましたが、マンションを利用することなく1か月後に死亡。

5802万円を評価額として相続税の申告後、購入金額とほぼ同じ額で売却した事例で、税務署は相続人に対し、評価額を2億9300万として申告するように求めました。

 

この事例では、

  1. マンションの取得時と相続開始時期が近接していること
  2. 被相続人は認知症を罹患していたことからマンション購入時の被相続人の判断能力に問題があったこと
  3. 購入金額と相続税の評価額との差が。2億円以上乖離していること
  4. マンション購入後、男性がマンションを訪れた形跡がないこと
  5. 相続開始後1年以内に売却していること

などを理由に、タワマン節税が否認されています。

 

つまり、このケースでは相続人が、単に相続税を回避するために、タワーマンションを購入して、それを相続したようにみせかけたとみなされたわけです。

では、タワマン節税が相続税回避行為とみなされないために、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

 

まず、相続間際の購入は避けることです。被相続人が元気で、判断能力があるうちに購入することが大切です。

 

次に、相続税回避行為とみなされないためには、マンションの購入が単に節税目的のみではダメです。

マンションに入居したり、あるいは購入したマンションを賃貸に出したりと、マンションを使用していることが必要となります。

 

最後に、相続税申告後にすぐに売却すると相続税回避行為とみなされる危険性があります。

売却するのであれば、相当期間経過後に売却するほうがよいでしょう。

 

タワマン節税の注意点

 

4.リスクを最小限におさえる4つの不動産の選び方

最後に、節税効果の高い不動産の選び方をご紹介します。

 

(1)戸建てよりもマンション

相続税の評価額を抑えるには、戸建てよりも敷地面積の小さい、マンションを選ぶとよいとされています。

例えば、同じ金額の戸建てとマンションの相続税を考えてみましょう。

 

マンションの場合は戸数がある分、一戸あたりの土地面積は狭くなるので、それだけ土地の評価額を下げることができます。

つまり、購入金額が同じであっても、戸建てとマンションでは、土地の評価額が下がる分マンションの方が相続税の節税に効果があるわけです。

 

なかでも総戸数の多いタワーマンションを選べば、1戸あたりの持分割合が小さくなるので、敷地の評価額を大幅に引き下げることができます。

タワーマンションを購入する場合は、住宅地エリアの容積率が小さいものを選ぶと、1戸あたりの持分が小さくなるので、節税効果が得られやすいと言われています。

また、戸建てに比べ、マンションは資産価値が下がりにくいという利点があります。

 

一般的に戸建ての耐用年数は30年前後、マンションの耐用年数は50年前後と言われています。この期間を過ぎると資産価値がゼロになるため、戸建てに比べマンションの資産価値は下がりにくいと考えられています。

 

ただし戸建ての場合、建物の資産価値がゼロになっても、土地の資産価値は残るため、老朽化した建物を取り壊して更地として売却するなどの利用方法もあります。

 

一方、マンションの場合、土地については自分が有する持分の割合しか保有していないことから、土地の評価は期待できません。

そのため、将来的に売却を希望する場合は、資産価値の下がりにくいマンションを選ぶ必要があります。

 

(2)都心部にあるマンション

都心部にあるマンションで、利便性の高い駅近のマンションであれば、需要が安定しているため資産価値が下がりにくく、買い手がつきやすいといわれています。

 

仮に買い手がつかなくても、賃貸のニーズは十分にあるので、収益物件として運用できる可能性があります。

 

(3)タワーマンション

今年から新築のタワーマンションの高層階について固定資産税の引き上げが行われていますが、そのことを考慮しても、タワーマンションを購入する場合は、依然、高層階の部屋が、資産価値と評価額との差が最も大きく、節税効果が高いと考えられています。

 

また、通常タワーマンションは都市部の利便性の良い場所にあり、眺望もよく、耐震性に優れ、防犯面での安全性にも配慮されていることから、売却する際に買い手がつきやすいというメリットがあります。

 

つまりタワーマンションの高層階を購入すれば、相続税の評価額を低く抑えられるだけでなく、市場価格の高さをいかして高額で売却できる可能性が十分あるというわけです。

 

ただし、相続後すぐに売却するのは相続税回避行動とみなされる危険性があるため禁物です。

 

(4)賃貸経営ならワンルームマンション

購入後の不動産で、賃貸経営をする場合は、ファミリータイプよりも単身者向けワンルームマンションを選べば、入居者が見つかりやすく空き室リスクを低減することができます。

 

また、ファミリータイプに比べ、リフォームやメンテナンス費用を抑えることができるという利点もあります。

 

まとめ

不動産投資は相続税の節税に効果を期待できますが、他方においてタワマン節税に対する規制が強化されつつあり、また行き過ぎた節税は相続税回避行為とみなされ否認される危険性もあります。

こうしたリスクを十分に考慮したうえで、不動産投資を行うことが必要です。

 

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