遺産相続の困りごとは弁護士に相談すべき?対応範囲や費用相場を解説

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遺産相続の困りごとは弁護士に相談すべき?対応範囲や費用相場を解説

2017.11.4

カテゴリ : 相続手続き

遺産相続の困りごとは弁護士に相談すべき?対応範囲や費用相場を解説

親や親族が亡くなると、ついて回るのが相続。

みんな物分かりの良い人達ばかりで何の問題もなくスムーズにいけば良いのですが、最近よく耳にするのが「争族」という言葉。

 

お金の問題が絡む相続問題は一度揉めると自分たちでは解決するのが難しいのが現実です。

 

現に平成24年度司法統計によると、家庭裁判所への相続関係の相談件数も10年間で約1.9倍に増加、家事調停、審判などの遺産分割事件数も10年間で約1.4倍に増加しています。

もはや「争族」は他人事ではありません。

 

ここでは相続の問題が発生した場合、誰に相談するのが正解かを徹底解説していきます。

 

1.相続とは

相続について今一度おさらいをしておきましょう。

親や親族が亡くなった場合、亡くなった方の財産を配偶者や子供などの相続人が引き継ぐ事を言います。

 

「亡くなった方の財産」には預貯金などの金銭や家、土地などの不動産だけではなく、借金などの負の財産も含まれます。

 

2.相続が発生した時にはどのような手続きが必要?

葬儀などが終わって落ち着いたと思ったら直面するのが相続の手続きです。

相続はどのような手順で行われていくのでしょうか?

 

またその手順の中で今まで仲が良かった親族が揉めるポイントはどこにあるのでしょうか?

 

ここでは相続の流れに従って「争族」になるポイントを探っていきます。

 

(1)遺言書の有無を確かめる。

遺産分割協議が終了してから遺言書が発見されると、遺産分割協議をやり直さないといけない可能性が出てきてしまいます。

 

まずは亡くなった方が遺言を残していないかどうか、必ず確認するようにしましょう。

 

公正証書遺言であれば、全国どこの公証役場でも「遺言検索システム」を利用して公正証書遺言の有無を検索することが出来ます。

 

ただし、昭和64年1月1日以後に作成された遺言書が対象となっている事に注意が必要です。

 

また遺言の有無を調査できるのは法定相続人、受遺者、遺言執行者などの利害関係人のみとなっています。

 

あまり例はないですが、秘密証書遺言も公証役場で遺言の有無は確認できますが、遺言自体は公証役場での保管ではないので、あくまでも「あるかないか」しか把握はできず、遺言自体は相続人で探すことになります。

 

一番の問題は、自筆証書遺言の存在です。

親族が遺言の存在を知っていれば良いのですが、被相続人が相続人には内緒で遺言を作成し、弁護士や銀行に預けておくという事も良くあることです。

 

まずは預けておきそうな知人などに遺言の存在を確認してみる、通帳など貴重品を保管しているような場所を探すなどしてみてください。

 

ここでの揉めるポイントは遺言の内容や遺言の有効性でしょう。

遺言の内容が各相続人の納得のいくものであれば問題ないのですが、一人の相続人に偏った内容だったりするともめごとが生じる可能性が大きくなるでしょう。

 

また遺言書が複数出てきたり、亡くなる前に被相続人に認知症の症状が出ていたりするような場合には、どの遺言書が有効なのか、そもそも遺言を書ける判断能力があったのか、等遺言書の有効性が争われる可能性も生じます。

 

(2)相続財産を調査し、確定させる。

相続の手続きを始める前段階として重要なのは「相続財産」の確定です。

被相続人(亡くなった方)の財産は何なのか、そしてその財産はどこにどれくらいあるのか、負の財産(借金など)の有無を調査します。

 

財産の確定をすること自体で生じるトラブルというよりはむしろ、相続財産を洗い出したら不動産が多い場合には、後記の遺産分割協議でもめる可能性が高くなると考えられます。

 

(3)相続人を確定させる。

相続財産の調査と同じく、前段階として重要な調査に相続人の調査と確定があります。

ここでしっかりと調査をしておかないと、遺産分割協議後に想定しなかった相続人が現れ、協議のやり直しという事態も考えられます。

 

(4)遺産分割協議を行う。

相続財産と相続人確定後、遺産分割の協議を行います。

 

遺言書がある場合にはその遺言書の内容に従い、ない場合には法定相続分に従って遺産分割を行う事が考えられますが、相続人全員の合意があれば、遺言や法定相続分に従わない遺産の分割もすることが出来ます。

 

ほとんどの遺産を巡るトラブルはこの時点で発生すると言っても過言ではないでしょう。

 

例えば遺言書の内容について相続人の同意が得られず、遺産分割協議が整わないという話はよくあることです。

 

(5)遺産分割協議の結果に従い、それぞれの相続人に遺産を分割させる。

相続人全員の同意が得られ遺産分割協議が整った場合、遺産分割協議書を作成し、必要書類を準備したうえで、それぞれの財産に対し名義変更などの手続きを行っていきます。

 

ここでは、相続人間の争いというよりは以前に発生している相続の手続きを怠ったため、手続き上の問題が明らかになるポイントだと言えます。

 

3.実際はどのような問題が生じる?

さて、相続開始から実際相続手続きを行うまでの間にも「争族」となるポイントがいくつかあることが分かっていただけたと思います。

 

ではどのような場合に相続争いは起こる可能性が高くなるのか見ていきましょう。

 

(1)遺言の内容が一人の相続人に偏っている。

例えば遺言書が発見され、その内容が一人の相続人に偏っていた場合、他の相続人としては面白くありません。

このような場合には争族になる可能性は高くなります。

 

(2)遺言書の有効性に疑問がある。

上記にもありましたが、遺言書が複数あった場合、相続人の誰しもが自分に有利な遺言書の有効性を主張してくるでしょう。

 

特に被相続人が認知症などの症状が出ていた場合、遺言を作成した日付を基にその有効性を巡ってトラブルになる可能性は高くなるでしょう。

 

(3)相続財産が不動産

分割できる金銭であればまだしも相続財産のほとんどが不動産だった場合、争族になる可能性が高くなります。

なぜなら不動産は分割するのが難しいからです。

 

また相続財産である不動産に相続人のうちの一人が暮らしている場合は余計解決が難しくなります。

 

(4)知らない相続人が出てきた。

相続の手続きの中で相続人の確定という作業が大切だという事は先に述べた通りです。

特に家を守るために養子縁組をしたり、離婚、再婚、浮気問題などがあったりした場合、遺産分割協議が終わったのに、知らない相続人が出てきて自身の権利を主張してトラブルになるケースはよくあります。

 

(5)相続人間の仲が悪い

相続人間に何かしらの遺恨があった場合、相続をきっかけとして争いが表面化することは良くあります。

 

このような場合、感情面が先走り、当事者同士の話し合いが進まないという事態に陥る可能性があります。

 

4.相続に関する問題が生じた場合、どうしたら良い?

いかがでしょうか?トラブルの発生しやすいポイントや具体的な事例はご理解いただけたでしょうか?

 

手続きの多さ、煩雑さやトラブルポイントの多さにびっくりされたり、ウンザリされたりした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

でも大丈夫。

ここで強い味方になってくれるのが「法律のプロ」弁護士という存在なのです。

なぜ弁護士に相談するのが良いのでしょうか?

 

弁護士に相談する最大のメリットは対応範囲が広い、という事です。

弁護士は相続のトラブルを防ぐ方法から実際にトラブルが起きたときの対応まで幅広く対応できます。

弁護士は数々の相続に関するトラブル事例に日々対応しています。

 

そのため、相続のトラブルポイントを第三者の目でいち早く察知しながらトラブル防止をしたり、数々の判例を基に依頼者のためのトラブルの対応をしたりができるのです。

 

例えば相続手続と一言で言っても、その内容は非常に多岐にわたることは既に述べた通りです。

 

相続人の確定、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本収集などは意外と大変な作業です。

また収集した資料を基に相続関係説明図、相続財産目録といった書類の作成も必要です。

 

必要書類の収集や作成を弁護士に依頼することで漏れのない書類が作成でき、後に知らない相続人が出てきた、等のトラブルを防げます。

 

また実際に問題が生じたときにはどうでしょう。

当事者同士で話をしようにも感情のもつれから、顔を見るとケンカばかりで肝心の相続については一向に話が進まない、ことも多々あります。

 

その時には代理人として弁護士に間に入ってもらう事で、相手も感情的にならず話が出来るでしょう。

 

一人の相続人に偏った遺言書が発見された場合にも、あきらめる前に全く遺産を相続出来ないのか弁護士に相談してみましょう。

状況によっては遺留分減殺請求などの法的手段の提案をしてくれるかもしれません。

 

残念ながら当事者同士の話し合いでは解決できなかった場合は家庭裁判所に遺産分割調停の申立を行います。

 

もちろん申立を行う場合には、所定の書類を提出しなくてはいけません。調停でも話がまとまらない場合は、審判へと進んでいきます。

ここは手続きの面でも話合いの面でも弁護士に対応をお願いするのが正解です。

 

実際、調停などの審理に要する期間は1年から2年程度かかり、またその間4回から5回程度の審理への出席を覚悟しなくてはいけません。

その分体力面でも精神面でもかなりの負担が想定されます。

 

慣れない申立の手続きを自身で行って疲労困憊するより、頼める部分は弁護士にお願いし、自身でやるべき事に集中するという方法が得策ではないでしょうか?

 

ただ、何事に関してもトラブルや争いはない方が好ましいのは間違いありません。

 

そのため、相続のトラブルが起こった時に初めて相談するのではなく、生前に「トラブルが起こらないような相続の方法」について弁護士に相談することが一番良い方法です。

そうすれば相談者の状況に応じた対応策を提案してくれるでしょう。

 

5.弁護士に依頼した場合どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

さて、相続に関するトラブルについて見てきました。

 

実際に相続のトラブルを防ぐ方法についての相談、遺言書の作成、代理人として遺産分割協議への出席をお願いするなど、相続に関して弁護士にお願いできる事はたくさんあるのですが、一体いくらくらいの費用を想定しておけばよいのでしょうか?

 

弁護士の報酬については、事務所や弁護士自身で決定しているため、事務所や弁護士にとって異なります。

 

しかし、それぞれの弁護士も適当に報酬額を決定しているわけではなく、業務内容により大体の目安を参考にして報酬を決定しています。

 

大方の弁護士が報酬を決定する時に参考としているのが、「(旧)日本弁護士連合会報酬等基準」です。

日本弁護士連合会とここに所属するそれぞれの県の弁護士会は平成16年4月1日に報酬規程を廃止しました。弁護士法の改正によるものです。

 

ただ現状もインターネット上では公開されていますので、一度確認されると、大体の目安が分かるでしょう。

参考:(旧)日本弁護士連合会報酬等基準

 

しかし、初回相談料について見ても、無料で対応する事務所から、1時間あたり10,000円から50,000円くらいで対応するところまで非常に幅が広いのが現状です。

 

相談料については、その後相談した事務所に業務を依頼すると無料としてくれる場合もあります。

 

相談の上、例えば遺産分割協議に自身の代理人として参加してもらったり、一人の相続人にすべての遺産が行ってしまったときの遺留分減殺請求を依頼したりした場合、相談料の他、「着手金」と「報酬金」が必要となります。

 

「着手金」は依頼された仕事を着手する前に支払わなければならない金額です。

この金額は仕事の結果に関わらず、金額は決まっています。

 

「報酬金」は仕事の結果として、支払う金額です。

例えば遺産分割協議の場合、依頼者のためにいくら得ることが出来たので、その〇%を報酬としていただきますよ、という計算がされます。

 

万が一、依頼者のためにお金を取ることが出来なかった=経済的利益をもたらすことが出来なかった場合には、報酬金が0円という事もあり得るのです。

 

弁護士事務所によって相談料、着手金、報酬金の額は様々なので、相談に行く前にはホームページで確認する、直接弁護士事務所に問い合わせをした上で訪問するのが一番です。

 

まとめ

相続の手続き面から見たトラブルのポイント、状況から見たトラブルの可能性、そしてトラブルが起こった時に誰に相談するのが良いかについて解説してきました。

 

相続は人が亡くなったら必ず発生する身近な問題なのですが、実際には法律知識や煩雑な手続きが数多く存在する厄介なものでもあります。

 

法律知識を知らないために損をしたり、泣き寝入りしたり、また手続きの方法が分からず、必要な手続きが放置されている、なんてこともあり得ます。

ここで助けてくれるのが弁護士なのです。

 

トラブルが起こった時には、複雑にこじれる前に早目に弁護士に相談するのはもちろんですが、そもそも相続のトラブルを起こさないという準備も非常に大切な視点です。

 

あれこれと悩んで時間を無駄にする前に相続に強い弁護士に相談するのが得策です。

 

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