相続放棄の期限とよくあるトラブル事例

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相続放棄の期限とよくあるトラブル事例

2017.09.10

カテゴリ : 相続放棄 / 限定承認

相続放棄の期限とよくあるトラブル事例

相続放棄は期限が決まっているため、厳守しなければあとでトラブルを引き起こします。

 

期限について深く掘り下げ、法的趣旨を解説しつつ、よくあるトラブルをケース・バイ・ケースに分けて解決策を提案します。

 

1.相続放棄の期限について

相続財産にはプラスの財産だけでなく、借金などマイナスの財産があります。

マイナスの財産が多い場合、相続人の生活を保護するために相続放棄が認められています。

 

相続放棄は相続人が持つ権利のため、利用する人も多いです。

 

(1)相続放棄には期限がある

相続放棄には期限があります。

相続放棄の期間は相続開始があったことを知った日から3ケ月と決まっています。

そのため、相続放棄を考える場合は、期限に気をつけましょう。

 

(2)相続開始日が重要

相続放棄では相続開始日が重要です。

相続税法では相続開始日は「被相続人が死んだ日または死んだことを知った日」です。

 

通常、親族間において、被相続人が死んだ日と知った日は一致する場合が多いですが、知らされなかった場合、知った日から起算し期間計算に入ることになります。

 

よく専門家は、「知った日」に重点をおきます。

相続は知った日から計算し、期限を見ておく必要性を訴えます。

 

2.相続放棄は税法上では放棄はなかったとする理由

相続放棄だけではなく、法律は期限を定めて法治しようとします。

ここで少しだけ、民法と税法の擦れ違いを考察します。

 

民法上では、相続放棄は相続がなかったとみなす規定です。

しかし、税法上では法的に相続放棄しても放棄がなかったとします。

 

税法上における「法定相続人」とは、期限内に放棄して認められたかどうかなど、一切関係しません。

民法上の相続放棄人は、税法上では相続人とみなし納税計算をします。

なぜなら、全体として相続税納税金額は変わらないからです。

 

もちろん相続放棄人は、個人として納税する必要はありません。

総税額計算上では便宜的に法定相続人の数の中に入れられ、計算されることになっています。

 

結果として、相続放棄人は、放棄した結果を受けて個人的相続財産はゼロであり、納税義務はありません。

 

3.相続放棄の期限内にしたが、トラブル原因になる事例

それでは相続放棄の手続きを行ったとしても、少なからずトラブルになるケースはあります。

それぞれ紹介します。

 

(1)相続放棄を期限内に行ったが、あとで相続人と協議して相続財産を相続した場合

相続放棄した者があとで遺産協議に参加し、相続財産を譲り受けた場合です。

争点としては相続放棄人が受け取った財産による発生する税金は、贈与税なのか?相続税なのか?という点です。

 

判例は、期限内に合法的相続手続きをして認められたといえど、相続税ではなく贈与税を払えという裁判所の判断でした。

 

相続放棄をしましたが、贈与税として認定されました。

贈与税だと支払う税金が高くなります。

 

(2)相続放棄を期限内にしたが、あとで死亡生命保険金を受け取った場合

相続放棄をしても、死亡生命保険を受け取ることができる場合があります。

生命保険会社は契約者の死亡生命保険金を、受取人に対し契約内容に応じた保証金額を支払う義務があります。

 

死亡生命保険金は、相続放棄して相続人ではなくなっても受け取ることができます。

結果として被相続人から財産を譲り受けたことになりますから、遺言による遺贈とみなされ、個人として相続税を支払うことになります。(法的には贈与にはなりません)

 

まとめ

相続放棄には期限があります。

いくら合法手続きをしたからといって、トラブルになることがありますから、よく注意しておきましょう。

 

トラブル原因をよく知っておくことは、解決策を持つことになります。

詳細は相続放棄や相続税の専門家に相談しましょう。

 

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