遺産分割の手続き方法と流れをわかりやすく解説

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遺産分割の手続き方法と流れをわかりやすく解説

2016.09.1

カテゴリ : 遺産分割

遺産分割の手続き方法と流れをわかりやすく解説

親や配偶者などが亡くなったら、自分が相続人になることがほとんどかと思います。

この場合、自分1人が相続人であれば全部を自分が相続すれば良いのですが、他に相続人がいる場合には、誰が具体的にどの財産を相続するのかを話し合わなければなりません。

 

遺産分割の手続はどのようにすすめていくのでしょうか?

今回は、相続が起こった場合の遺産分割の手続方法を解説します。

 

1. まずは相続人を明らかにする

相続が起こった場合、自分が相続人になっていたら、まずは何から始めればよいのかわからないことがあります。

 

この場合、まずは他にどのような相続人がいるのかを調べる必要があります。

遺産分割をするためには、相続人全員が参加して遺産分割協議をする必要があるからです。

 

たとえば、被相続人が親である場合などには、自分が知らない他の子どもがいる場合などもあります。

子どもが婚外子(非嫡出子)であることもあります。

このようなケースで、その婚外子の存在を無視して他の相続人だけで遺産分割をしても、その協議結果は有効になりません。

 

そこで、相続が起こったら、まずは相続人調査から始める必要があります。

相続人調査をする場合、被相続人(死亡した人)の、生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本をすべて取り寄せましょう。

 

ここで、被相続人に前妻やその子どもがいたり、認知している子どもがいたりすると、戸籍の記載から明らかになるので相続人がわかります。

相続人調査が済んだら、全員の相続人に連絡をして遺産分割協議をする必要があります。

 

2. 遺産の内容を明らかにする

相続人調査と並行して、遺産の内容を明らかにする必要があります。

人が亡くなった場合、遺産のすべてが明らかになっているケースもありますが、そうではないことも多いです。

 

相続人の知らない預貯金口座や生命保険、有価証券などがある場合もあります。

そこで、被相続人の遺産の調査をします。

 

具体的には、被相続人宅においてある預貯金通帳、生命保険証書、被相続人宛てに届いた銀行や証券会社からの連絡書などの記載を参照しながら、どこにどのような遺産があるのかを調べましょう。

 

銀行の取引履歴や残高などを調べたい場合、相続人であることを戸籍謄本などで証明すれば、金融機関などで取引履歴や残高証明書を発行してもらうことができます。

 

また、被相続人と同居していた相続人などが被相続人の財産を管理していたり把握していたりする場合には、その相続人に遺産の内容を開示してもらうようにしましょう。

 

3. 遺産分割協議を行う

相続人調査と遺産の調査が済んだら、相続人全員が集まって、遺産分割協議を行う必要があります。

このとき、相続人が1人でも欠けていると、遺産分割協議が有効に成立しなくなってしまうので、注意が必要です。

 

遺産分割協議では、誰がどの遺産を相続するかと言うことを話し合って決定していきます。

法律上、法定相続分がありますが、必ずしも法定相続分にこだわる必要はありません。

 

相続人全員が納得すれば、法定相続分とは異なる相続分による遺産分割も可能です。

相続人同士で話し合いがついて、誰がどの遺産を相続するのかが決定したら、その内容をまとめた遺産分割協議書を作成します。

 

遺産分割協議書には、遺産分割の方法を箇条書きなどで書き込み、日付を入れて相続人全員が署名押印します。

このとき、利用する印鑑は実印にしましょう。

そして、それぞれの印鑑登録証明書を添付します。

 

また、遺産分割協議書が数枚にまたがる場合には、ページの狭間に契印をします。

契印は、相続人全員の分が必要ですし、契印に使う印鑑は、署名押印に使ったのと同じ実印を利用します。

 

4. 遺産分割協議は弁護士に依頼できる

相続人同士で遺産分割協議をする場合、当事者同士ではうまく遺産分割協議を進められないケースがあります。

遺産分割協議でもめてしまうと、もともと仲の良かった兄弟などでも骨肉の争いとなって、一生絶縁状態になってしまうケースなどもあります。

 

当事者同士では遺産分割協議がすすめられない場合、弁護士に代理人を依頼することができます。

弁護士に依頼すると、法的知識を使って妥当な内容の解決を導いてくれるので、自分に不利な条件で協議が整ってしまうことを避けられます。

 

また、第三者が間に入ることによって、相手と直接話し合いをしなくてよくなるので、お互いが冷静になって合意しやすくなることもあります。

 

また、当事者同士では法的知識が不足しているので、具体的にどのように遺産を分ければ良いのかわからない場合であっても、弁護士に入ってもらうことによって問題点が整理されて、遺産分割をすすめることができるケースもあります。

 

自分たちで遺産分割協議を調えることができた場合であっても、遺産分割協議書の作成方法がわからないことがありますが、この場合も、弁護士に遺産分割協議書の作成方法を尋ねることができますし、遺産分割協議書の作成自体を依頼することもできます。

 

このように、弁護士は遺産分割協議の手続き全般において非常に役立つので、上手に利用すると良いでしょう。

 

5. 協議が整わない場合には調停を行う

当事者同士で遺産分割協議を行っても、うまく話がまとまらないケースがあります。

弁護士が代理人になって交渉をしても、やはり解決ができないケースも多いです。

この場合には、家庭裁判所で遺産分割調停を申し立てることによって、遺産分割手続をすすめる必要があります。

 

遺産分割調停とは、裁判所で調停委員2名と裁判官に間に入ってもらうことによって遺産分割の話し合いをすすめていく手続のことです。

第三者である調停委員が間に入ることによって、お互いが冷静になって話し合いをしやすくなります。

 

また、遺産分割調停では、当事者は別々の待合質で待機しており、調停委員が待機している部屋に、相互に順番に呼ばれますので、お互いが直接顔を合わせることもありません。

 

また、遺産分割手続に慣れている調停委員や、法的知識の豊富な裁判官が介在することによって、妥当な内容の解決ができます。

どちらかが一方的に不利になったり、不合理な条件を押しつけられたりする心配がなくなるので、安心です。

 

遺産分割調停で、当事者が合意に達したら、調停は成立して調停調書が作成されます。

その内容に従って遺産分割が行われることになります。

 

6. 調停が整わない場合には審判で決定される

遺産分割調停をしても、当事者が合意することができず、調停が成立しないことがあります。

調停は、あくまで話し合いの手続なので、当事者全員が納得しないと調停成立しないからです。

 

調停でも話し合いができない場合には、調停は不成立になって遺産分割審判手続に移行します。

遺産分割審判では、裁判所の審判官(裁判官)が当事者の主張内容と提出した証拠をもとに、適当と認める遺産分割方法を決めてしまいます。

 

審判によって決定した遺産分割方法は終局的なものになるので、その内容で遺産分割がなされることになります。

 

まとめ

今回は、相続が起こった場合の遺産分割手続の進め方について解説しました。

まずは相続人調査と遺産の調査を行って、相続人同士で遺産分割協議を行うことが基本です。

 

今回の記事を参考にして、スムーズに遺産分割手続をすすめましょう。

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